ある日、主人公は、ムスリム側の捕虜になり、強姦されて身ごもってしまったセルビア人の女性に出会い、彼女が産んだ赤ん坊の世話をすることになります。
異民族に汚されたとして家族から拒否された彼女と赤ん坊を主人公は離れた場所にある赤十字に送り届けようとするわけです。
途中で彼女はイスラム側の軍隊に殺されてしまいますが、主人公はなんとか無事に赤ん坊を送り届け、人間性を取り戻します。
かなりほろ苦い終わり方でした。
この映画には、主人公の罪もないイスラム教徒たちの大虐殺や子供の射殺以外にもショッキングな場面がありました。
かろうじて運行していたバスの乗客(赤ん坊の母親もその一人)を敵側の兵隊たちが捕らえ、隊長が大きなハンマーのようなもので片っ端から殴り殺す場面です。
映画ですから本当にあったことかどうかはわかりません。しかし、戦争とは結局そうしたものでしょう。
よく日本人は平和ボケしていると言います。しかし、そう言っている本人も戦争の悲惨を実感として理解しているとは思えません(勿論、私も)。
実際にそうした国や地域に生きない限り、本当のことなどわかるはずがありません。
「イマジン」が言うように宗教なんかないほうが世界は平和になるのかも知れませんが、やはり宗教のしがらみが薄い日本人には本当のところはわからないのでしょうね。
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