悪魔払いを巡る裁判−映画「エミリー・ローズ」(4)

そして評決が出ます。有罪です。

しかし、陪審員たちは量刑に関する提案をします(陪審員は有罪、無罪を決めるだけです)。

裁判中の拘留期間で刑期を満了とすべきだというわけです。裁判長もこれを受け入れます。

要するに実質無罪です。大岡裁きと言うか。まあ弁護側の勝利と言っていいでしょう。

話は少し逸れますが、陪審員制の裁判では、事実がどうであるかよりも、陪審員を説得することが重要なんですね。

つまり、陪審員の心証が決定的な要素になるんです。だから、法廷での弁論術が大きくものを言います。

今まで、日本では刑事裁判の約97%が有罪になっていますが、裁判員制度が導入された後はそうも行かなくなるでしょう。