悪魔払いを巡る裁判−映画「エミリー・ローズ」(5)

この裁判で注意しなければいけないのは、アメリカでは(実際にはドイツで起きた事件ですが事情は変わらないでしょう)、裁判官や検事、そして陪審員もほとんどがキリスト教の信者であることです。

神父の弁護士だけは自分は不可知論者※だと思うと言っていますが。

※形而上の存在、死後の世界、神の存在、神のお告げなど、神学に関する命題の真偽、また客観的本質的な実存は本質的に認識することが不可能である、とする宗教的、あるいは哲学的な立場をいう。(出典:Wikipedia)

多分、こうした信仰の浸透度の深さは日本人の宗教観では理解できないでしょう。

そして、そのためにみんなジレンマに陥ってしまうんですね。

悪魔憑き、そして悪魔祓いを認めるかどうか。信仰心から考えれば、認めないわけには行きません。