悪魔払いを巡る裁判−映画「エミリー・ローズ」(7)

ところでエミリーが悪魔に憑かれることになった理由ですが、明らかにはされません。

彼女は幻覚の中で聖母マリアに会い、そうなる定めだと告げられます(これはなんの解決にもなっていませんが)。

エミリーは世間に悪魔の存在を知らせるための犠牲だと言うのです。

しかし、それが本当だとしてもなぜ神はそんな回りくどいことをするんでしょう。

そんなことのために罪のない女性を犠牲にしなくても、もっと簡単でわかり易い方法がありそうなものですが。

神を深く愛しているエミリーがどうしてこんなに目に会わされるのか、神は彼女を見捨てたのかとの疑問に答えは出されません。

好意的に言えば、結局、神のみわざは人には理解できないということです。

裁判にかけられた神父も神の問題は人には裁けないとして、控訴を断念します。

私にはまったく納得できませんが。