光秀の三度びき−占いジプシー

95026.jpgタイトルの光秀はご想像の通り、織田信長を本能寺で討った明智光秀のことです。

最近、ある小説を読んでいて、光秀のあるエピソードを思い出したので、今日はそれを書くことにします。

光秀が信長に叛旗を翻した理由については、諸説あってよくわからないんですが、とにかく、元々、光秀は元来学者タイプの人間で、いろいろと不満があったにしても、浅野内匠頭(忠臣蔵のプッツン殿様ですね)のように怒りに任せて突っ込んだわけではなかったようです。

だから決断するまでにかなり躊躇ったらしいのですが、それに関する面白いエピソードとして、おみくじの三度びきの話があります。

光秀は信長が本能寺にわずか70人あまりの小姓衆だけを警護に本能寺に宿泊しているとの知らせを受けた瞬間に「好機到来」と思ったんですね(見てきたようなことを言いますが)。

有力は武将たちはみんな遠くで戦っている最中ですから。

それでも最後の一歩のところでどうしても躊躇ってしまう。

それで、ことを起こすべきか否かを占うために愛宕神社に参拝して、おみくじを引いたわけです。

出たのは「凶」、残念。

しかし、彼は諦めなかった。

もう一度、引きます。

なんとまたしても「凶」。

普通だったら「こらあかん、神様が止めとけ言うとる」と考えるところですが、光秀はさらに粘った。

しつこくもう一回引きました。

すると今度は「小吉」、神さまも根負けしたのか。

要するに心は決まっていたんですが、最後に何かの後押しが欲しかったわけです。

だから、自分の望む卦が出るまで続けたんですね。

しかし、結局、結果は三日天下だったので、「凶」のくじを信じるべきだったのですが。

私のクライアントにも同じようなことをする人がいます。

占いジプシーといって、自分の気に入った鑑定をしてもらえるまで沢山の占い師に相談し続けるんですね(良い結果が出ても、占い師めぐりする人もいますが)。

こういう人も光秀と同じで、なんとか嬉しい答えを手に入れても、結果は変らないのですから、意味がありません。

私も商売のことを考えると微妙なところなんですが、できれば1人かせいぜい2人の信用できる占い師に絞って、丁寧に鑑定をしてもらい、それで悪い結果が出たら、苦しくても受け入れて冷静に対策を考えるようにアドバイスしています。

まあ、何を言っても聞かない人はきかないんですが。

では。