ストイックさを見習うべきなのか

162131.jpg昨夜放映された「林先生の痛快!生きざま大辞典」という番組で、桂枝雀さんが紹介されていました。

1999年に亡くなった上方落語家で、私の年齢で関西出身の人は覚えているでしょう。

しかし、「上方落語の爆笑王」というのは何か違和感がありましたね。

それはいいとして、林先生は落語が大好きだそうですが、大抵の落語ファンと同じく、落語を漫才やその他の芸よりも一段上に見ているようです。

ゲストで出演していたアンガールズに対する扱いではっきりわかりました。

お前らは駄目なんだからこのすごい落語家に学べと言わんばかり。

しかし、芸人の偉大さを語るのに他の現役の芸人を引き合いに出すのは失礼じゃないかな(まあ、アンガールズもそのつもりで出演したのでしょうが)。

それから、林先生は、枝雀さんが四六時中落語のことばかり考え、とことん突き詰めていたことを取り上げ、多くの人は本当はまだその先に行けるはずなのに、これ以上は無理だと思って諦めるといった意味のことを言っていました。

枝雀さんの芸に対するストイックさを絶賛するのはいいかも知れません。

しかし、彼がそのストイックさのために、自分を追い詰め、最終的に自殺を図ってしまったことに触れないのは公平とは言えないでしょう。

私は、枝雀さんは素晴らしい落語家だったとしても、見習うべき人間ではないと思います。

では。