医学の進歩と医療過誤(3)

165277.jpg続きです。

もちろん、避けることのできないケースと単なるケアレスミスやいい加減な治療による事故とははっきりと分ける必要があります。

実は私も今年の初めに2カ月のうちに2回、わりと大きな手術を受けました。

幸い両方とも成功し、今はピンピンしていますが、鬼と呼ばれた私も手術の前にはさすがに気弱になりました。

それから、医療過誤の経験も何回かあります。

しかし、そんなに深刻なものではなかったこともあって、医療自体に対する不信には陥らなかったですね。

私の場合はフランスでの話ですが、詳細はまた別の機会に書きます。

それはいいとして、すでに書いたように、現代医学は多くの犠牲者の上になりたっています。

有名な華岡青洲やジェンナーのように家族を実験台にした医師もいます(ジェンナーについては本当は少し違うとの意見もありますが)。

とは云え、犠牲になった人々やその家族がこれをどのように受け入れるべきかは非常に難しい問題ですね。

「リーガルハイ」でも、患者側の弁護士は進歩の中に個人としての人間を埋没させてもいいのかと疑問を投げかけます。

簡単に結論が出る問題ではありません。

まだ続きます。