大げさな数字には気をつけろ

165070.jpg突然ですが、イヌイット(昔はエスキモーと言っていました)は、雪を100通りの名詞で形容するという話を聞いたことがありませんか。

有名な話なので、知っている人も結構多いんじゃないかな。

彼らは雪に囲まれて、雪を中心とした生活しているからだとされています。

人間は自分たちの身近なものに対して興味を持ち、それをさまざまな形で表現しようとするというわけです。

こう書くといかにもそれらしいでしょう。

しかし、残念ながらイヌイットの雪に関する語彙は実際には100もありません。

この話を最初に言い出したのは言語学者のポアズなんですが、最初は4と言っていました。

それが引用されるたびに数字が増え、7から20、そして100余りにまで増えていったんです。

実際にはせいぜいが1ダース足らずらしいのですが。

その程度だったら日本語にもあります。

粉雪、ボタ雪、ささめ雪。今のところはこれ以上思いつきませんが、辞書を調べれば見つけられるでしょう。

まあ、それはいいとして、要するにイヌイットの話は一種の都市伝説といったところです。

この話に限らず、大げさな数字が言い立てられる時には眉に唾を付けたほうがいいでしょう。

テレビなんかを見ていると本当によくありますから。

では。