ところで、この番組でも2つのフラッシュ暗算を同時にするとの問題が出ていましたが、これはどうなんでしょう。
人間には、選択的注意という能力が生まれつき備わっています。
これによって、たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも、自分が興味のある人の会話、自分の名前などは、自然と聞き取ることができるわけです(カクテルパーティ効果)。
そして、アスペルガー症候群(広汎性発達障害の一種)の人はこの選択的注意ができません。
すべての音が聞こえるわけですからに必要な情報や相手の声に集中することができないんです。
視覚についても同様で、例えば、机の上が乱雑にちらかっていると、その中から必要なものを選ぶのが難しいんですね。
ダブルフラッシュ暗算の訓練を続けるとこのような状態にならないのでしょうか。
人間の本来の性質をむりやりねじ曲げているからです。
フラッシュ暗算自体も新しい教育法の一つとして、導入している塾なんかが結構テレビで取り上げられていますが、自分の子供も天才にしようと、こんな教育を無理に受けさせる親が増えないか心配です。
こうした教育法の弊害が明らかにされるまでには非常に時間がかかりますが、わかってからでは遅すぎたなんてことになりかねません。
ついでに書いておくと、私の知っているフランスの同時通訳者にも精神的な障害があるんじゃないかと思える人が結構いました。
同時通訳は精神的にかなり無理をしますからね。
私自身も人の話を食い気味に話したり、せっかちさがひどくなったような気がします。
科学的根拠があるわけではないんですが。
なんとまだ続きます。
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