ずいぶん前に、あるテレビ番組に出たことがあります。
それで、その放送を見たんですが、もうがっかり。
私はテレビ映りが悪い。
実物もよくないから文句は言えないのですが、どうも見た目が怪しすぎる。
それから声もなんだか自分のイメージと違うんですね。
そう云えば、よく自分の声をテープレコーダーで聞くと他人の声のように聞こえると言います。
これは骨伝導で聞くのと、空気伝導で聞くのでは全然違うからなのですが、更に自分へのうぬぼれもあります。
自分は良い声だと何となく思い込んでしまう。
そしてこれは声だけではなく、顔やスタイルにも言えるんです。
人は自分を美化する傾向があります。
テレビなどで素人の女性が自分は有名な女優やアイドルに似ていると言い、見ている方はいったいどこが似ているんだ、鏡を見たことがあるのかと画面に突っ込んだりすることがありますがこれも同じです。
うぬぼれ鏡と云うものがあるのをご存知でしょうか。
実際よりも痩せて見える鏡で、かなりの人がそれを見て本当の姿だと思います。
どうも、人は自分の真の姿を見ないものらしい。
本当の自分を見ると衝撃が大きすぎるので、心理的なブロック作用が働く。
これは生きて行くために自然に備わっている機能ですが、してみるとよくいわれる自分の本当の姿を見つめろといった言葉は正しくないことになります。
よくある自己欺瞞ははたから見ると見苦しいものですが、精神的なバランスを保つためには必要な場合もあるんですね。
人は自分を完全に否定しては生きていけないのですから、この辺の兼ね合いが難しいところでしょう。
では。
自惚れ鏡
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