人は誰でも幸せも求めます。
そして、幸福が長く続くことを願います。
しかし、驚くかも知れませんが、幸せというものはもともと長く続かないものなのです。
人が、幸せ、つまり「完全に満たされた状態」にあれば、何もする必要がなくなってしまいます。
あらゆるモチベーションはなくなり、一切の努力をしなくなるでしょう。
これは非常に危険なことなので、幸福は長く続かないように設計されているのです。
「幸せ」が達成されてしまえば、それを十分に味わわないうちに、何か足りないものを探し始めます。
つまり、わざわざ幸せではない状態に戻り、再び幸せに向かって努力をし始めるわけです。
昔からこうした状態を良くないと考える傾向があります。
たとえば、老子の「足るを知る」という言葉。
要するに、現状に満足しろということですね。
また、仏教でも欲を棄てることにより悟りに至るなどといったことが言われています。
しかし、このような境地に達してしまえばそれで人間の進歩は終わってしまうでしょう。
そして、生きがいもなくなり、世の中は面白みのないものになるでしょうね。
では。
幸福は長く続かない
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