ジュンク堂渋谷店のフェアと企業の政治的行動

20151025065918-7ea53bfbc9f5bb174a7ec35c78e6edf3fd69d99e.jpgのサムネイル画像少し前に、ジュンク堂渋谷店の「自由と民主主義フェア」が話題になったことをご存じでしょうか。

店頭には、安保法制の反対デモを国会前で繰り広げた学生団体「SEALDs」と作家の高橋源一郎さんによる『民主主義ってなんだ?』や、アメリカ・ニューヨークのウォール街占拠デモを紹介した『私たちは"99%"だ――ドキュメント ウォール街を占拠せよ』等が並べられたそうです。

そして、同店は非公式ツイッターアカウントにおいて、フェアを応援するユーザーに、「夏の参院選まではうちも闘うと決めましたので!」」「一緒に闘ってください」などと返信したんですね。

すると、多くの批判が集まり、このアカウントは削除に追い込まれ、さらに「自由と民主主義フェア」自体も取りやめになりました。

これに対して、過剰反応だとの指摘が多く見られ、特に、テレビのコメンテーターの大半が書店が中立である必要はないし、どのような意見を表明してもかまわないとの意見。

代表的なものを上げると「一般論として、書店は流通を担い、あらゆる言論、考え方、意見を読者へ届ける役割があります。そのうえで読み手に判断を委ねる。ですから、たとえ客であろうが、外野が『この本を出せ、この本は出すな!』と言う権利はありません」

なるほど。

一見、それらしく聞こえます。

しかし、私の知る限りジュンク堂は株式会社です。

であるのならば、会社としての重要な行動を取る際にはまず考えるべきは株主の利益でしょう。

続きます。