サブリミナル効果(2)

20151102065110-0c8df230adfcaed876fbce218a1b67e0681f7ee9.jpg昨日の続きです。

また、ある程度以上の年齢の方はご存知だと思いますが、アメリカのテレビドラマ「刑事コロンボ」にサブリミナル効果を使って被害者をおびき出し、殺人を行うというエピソードがありました(「意識の下の映像」)。

これでサブリミナル効果の一般的な認知度が飛躍的に高まったようです。

しかし、現代ではサブリミナル効果は実際には存在しないとされています。

昨日書いた1957年にジェームズ・ヴィカリが行ったポップコーンとコーラを買わせる実験には、実はどのような環境で行われたかについてのきちんとした論文は存在していません。

そのため、翌1958年にカナダのCBCテレビが確認のために、30分間に352回のサブリミナル映像を流し、視聴者に影響があったかを連絡するよう要請しました。

すると番組終了後にポップコーンが食べたくなったや、喉が渇いたとの電話が沢山寄せられたのです。

しかし、実際にはサブリミナル映像は「電話をかけろ」とのメッセージでした。

これではとても効果があったとは言えないでしょう。

また、1973年にはウィルソン・ブライアン・キイ博士がその著書「潜在意識の誘惑」で広告におけるサブリミナル・テクニックを暴いて話題になっています。

この著書は今でも大学の教材で使用されたり、議会で取り上げられています。

要するに、広告用のイラストや写真、ポスターなどにサブリミナル刺激を入れることによって、広告そのものを印象付けるといった手法ですね。

例えば、男性性器や女性性器、乳房を象徴するものを絵の中にすぐには識別できないような形で紛れ込ませるわけです。

もう少し続きます。

では。