サブリミナル効果(3)

20151030002859-965ff3c23c0250511bc22770a642de245df630a2.jpgのサムネイル画像続きです。

こうしたサブリミナル効果をマンガに応用して、大ヒットを飛ばそうとのアイデアを示したのが、マンガ家を目指す人たちのバイブルと言える大傑作「サルでも描けるまんが教室」(相原コージ、竹熊健太郎)です(パロディですから、本気で効果を信じてはいないようですが)。

しかし、サブリミナル効果は過去の実験のデータが捏造されたものである、被験者を誘導していたなどの不信な点が多く、また追試験でもその効果が大きな影響を与えるものではない、との報告がなされています。

また、性的な象徴の持つ意味についても、昔、セックスが反道徳的でと思われていた当時の思い込みによるものにすぎなかったようです。

要するに現在のように性がおおっぴらに表現されるようになってみると、効果がないことがわかったわけです。

フロイトが云うほど人間は単純ではなく、性衝動だけで行動しているのではないんですね。

ついでに書いておくと、睡眠学習もサブリミナル効果をベースにしたものですが、効果がないことは皆さんもご承知だと思います。

結論的に言うならば、サブリミナル効果は、同じものを繰り返し見せることにより、見たことがあるものと、ないものとを比べた時に見たことがあるほうをほんの少し好ましいと思わせる可能性がある程度のものでしょう。

例えば、映画館ならポップコーンの種類が幾つかあって、その内の一つを選ぶときに、サブリミナル効果で見せられた品物を買う可能性が高いということですね。

これだと別にサブリミナルにしなくても、普通の広告で十分ですが。

また、ちょっと違う例として、ハードロックやテレビの暴力場面なんかが青少年に(サブリミナル的な)悪影響を与えると槍玉に上げられることがよくありますが、これも実際には一度も科学的に証明されたことはありません。

さらに続きます。

では。