現代の迷信(3):聖母マリアの奇跡

これはかなり昔からある現象なので、正確には現代の迷信とは言えませんが、今でも良く耳にします。

たとえば1858年にフランス南西部のルルドの洞窟に聖母マリアが18回にもわたって出現した事件があります。

その後、この洞窟には泉が湧き出し、病人やけが人を治療する効果があることで今でも有名です。

この他にもマリアを見たとの話や、マリアの像が涙や血を流したり、動き回ったりしたといった話は沢山あります。

おわかりと思いますが、これは別にマリアに限りません。

キリストや聖人の像の例も沢山ありますし、あまり聞きませんが、仏教系でも他の宗教でもあるんじゃないかな。

煩雑なのでここではマリアで統一しておきます。

そして、大抵マリアは私たち民衆の罪深さを嘆いたり、世界に危機が迫っていることを訴えていることになっています。

しかし、実際のところ、こうした奇跡を起こしても、ほとんどの場合なんの役にも立っていないんですね。

本当に民衆に何か重大なことを伝え、救済したいのならばもっと効果的で明快な方法はいくらでもあるはずなんですが、いつもただ涙を流したり、姿を現すだけです。

これではどうしようもありませんし、すぐに人々に忘れられてしまいます。

マリアの目撃例については、当然ながら伝統的なカトリック国(フランスやイタリア)に多いのですが、大抵、金髪の髪や青色の目を持った白人系の女性として報告されています。

しかし、マリアはユダヤ人だったわけで、今とは違い、当時のユダヤは全てセム系で、黒い瞳と黒い髪の毛、そして浅黒い肌を持った女性だったはずなのです。

要するにマリアの出現は信仰から来る幻影か集団催眠のようなものなのでしょう。

また、血を流す像はほとんどがいたずらや自然現象であるとされてます。

ただ、ルルドの洞窟についてですが、確かに実際に治った例が沢山あり、ローマ法王庁も正式に奇蹟と認めています。

これは事実として認めるべきでしょうね。

では。
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