コミュニケーション・モデル (2)

20151221074237-24613505ac9f0677d754fcb82f18ff2f5a36eb19.jpg日本を代表とするコンテクスト文化に対して、欧米などはローコンテクスト文化であり、コミュニケーションのスタイルと考え方はまったく違います。

コンテクストに依存するのではなく、あくまで言語によりコミュニケーションを図ろうとするわけです。

見方を変えればコンテクストに頼った意思疎通が不得意とも言えるでしょう。

そのため、言語に対して高い価値と積極的な姿勢を示し、コミュニケーションに関する諸能力(論理的思考力、表現力、説明能力、ディベート力、説得力、交渉力)が重要視されることになります。

その違いを簡単にまとめると以下のようになります。

ハイコンテクスト文化では、 直接的表現より単純表現や凝った描写、曖昧な表現が好まれ、 言葉は少なめです。

また、論理的飛躍が許され、質疑応答の直接性を重要視しません。

ローコンテクスト文化では、直接的で解りやすい表現が好まれ、言語に対し高い価値と積極的な姿勢を示し、単純でシンプルな理論や明示的な表現が好まれます。

また、寡黙であることは評価されず、論理的飛躍は嫌われ、質疑応答では直接的に答えます。

日本人とアメリカ人が会話をすると、アメリカ人が盛んに話し、日本人が聞き手にまわっているのをよく見かけます。

その理由は、一般には英語で会話しているからだと考える人が多いでしょう。

ところが実際にはアメリカ人と日本語で会話をしても、相変わらずアメリカ人の話す割合が圧倒的に多いのです。

1日の会話量を計測したある調査データによると、平均してアメリカ人は日本人の2倍の量を話すそうです。

ローコンテクスト社会では、日本人が想像する以上に、言葉によるコミュニケーションが重要視されていですね。

もう少し続きます。