終わり良ければ

20151210181700-e178352fe77f77dcadd5f39b9925ccb19c8efda8.jpgのサムネイル画像ピーク・エンドの法則をご存じでしょうか。

ダニエル・カーネマンによって初めて提唱された法則で、簡単に説明すると、人は自分自身の過去の経験を、そのピーク(絶頂)時にどうだったか(嬉しかったか悲しかったか)、および、それがどう終わったかだけで判定する、というものです。

ピーク以外の情報が失われることはありませんが比較されません。

こんな実験があります。

AとBの2つのグループがあるとします。

Aグループの人たちは大音量の不快な騒音にさらされます。

Bのグループの人たちは、Aグループの人たちと同じ大音量の不快な騒音にさらされましたが、その最後に幾分ましな騒音が追加されていました。

するとBグループの騒音聴取の体験の不快さの評価は、Aグループの人たちよりも低かったんです。

途中の不快さが最後の経験により緩和されたわけですね。

あまりピンと来ない話だと思われるかも知れませんが、この法則はいろいろなことに応用できます。

たとえば、1日を楽しく終えるには1日の内にひとつだけ楽しい思い出を作ります。

どんな些細なことでもかまいません。

夕食の後にちょっと豪華なデザートを用意したり、お気に入りの入浴剤を使うなんてことでもいいでしょう。

そして布団に入ったらそのことを考えながら眠るわけです。

続きます。