パリは住みやすいか (3)

20160127080604-4e51278107e60d30d12b5a20999324086f5e3e5b.jpgのサムネイル画像続きです。

ところで、こんなことを言うのもなんですが、どうもこの「パリ症候群」なるものは根拠が薄いと思います。

他の国との比較等の客観的なデータが乏しく、単なる思い付きに過ぎないのではないでしょうか。

たとえば、日本人が精神的なトラブルが発生する確率はパリが圧倒的に高い、とのことですが他のどの国のどの都市と比べたのでしょう。

アメリカやオーストラリアでは(他の国でも)こんな問題が本当にないとはとても思えません。

また、他の国と比べてフランス語という言語の壁があるとの指摘も、言葉の壁はどこの国でもあるはずで、英語が通じないのはフランスだけのことではないでしょう。

更に言えば、英語の方がフランス語よりも簡単だと考えるのは間違いです。

フランス語は確かに英語よりはなじみはありませんが、あるレベル以上までマスターするには同じくらいの苦労をするでしょうね。

申し訳ありませんが、著者には日本人留学生に対する先入観があるように見えます。

視線が冷たく、一面的に過ぎると言うか。

まあ、それはそれとして、私自身のことを思い出してみました。

リベラシオン紙は、「日本人はフランスに三ヶ月程度滞在すると、主に言語に絡む壁に突き当たり、語学力を笑われた、自分が好かれていないなどと医師に訴えるケースが多い」としてます。

しかし、私の知る限りでは本当に精神に変調を来たして引きこもりになったり、日本に帰った人間は、勿論いないことはないですがほんの一握りです。

もう少し続きます。

では