非不合理的なお金の使い方

20160106064722-dfc9435c3dc74bf2d7fcb15d4e2dcd576976fc98.jpg今日はメンタル・アカウンティングの話をします。

メンタル・アカウンティングとは心の会計と訳され、簡単にいうと人の非合理的なお金の使い方のことです。

よくお金に色はないと言われますが、実際には人は心の中でお金に色を付けて判断することが多いんですね。

次の二つのケースを見てください。

1.あるスポーツ観戦のチケット(5000円)を買おうと思っていたところ、財布に入れていたはずの2万円のうち5000円を無くしたことに気づいた。あなたはチケットを買いますか。

2.すでにスポーツ観戦チケット(5000円)を買っていたのですが、会場でそのチケットを忘れことに気付いた。当日券を5000円で売っていますが、あなたはこの当日券を買いますか。

冷静に考えると、経済的損失は両方のケース共5000円ですが、調査によると1.の場合は、購入する人は88%、2.では46%との結果が出ています。

つまり1.の場合、無くした5000円はチケット代とは別のものなので別物と判断するが、Bの場合、5000円のチケットを無くし、再度5000円のチケットを買うということになり、合計1万円と考え、高すぎると判断して再度の購入をためらったわけです。

これがメンタル・アカウンティングです。

これに類したことは日常生活でもよくありますよね。

たとえば、投資やギャンブルで損をすると1日単位の損益を考えて損を取り戻そうとして取引する。

また、投資やギャンブルで儲かると「あぶく銭」と考えてパーっと使ってしまう。

こんな経験がある方もいるのではないでしょうか。

特に、株式投資などで損切りをすると急にリスク性向が高くなり、損を回収しようと極端なハイリスク取引をする人がいるんですが、そうした行動はメンタル・アカウンティングによるものだとされます。

続きます。