初診料引き上げ-命は平等ではない

20160108073203-93733cd11c3dee5a57253821f48e842371b41c25.jpg大病院の紹介状なしの初診料を5,000円~1万円とするとの案が検討されています。

これは言ってみれば抑止効果を狙ったものです。

確かにどんな簡単な病気や軽い症状でも大病院で診てもらうとする人が多く、いつも必要以上に混んでますからね。

これに対して、あるテレビ番組のコメンテーターは裕福ではない人たちから、先端的な治療を受ける機会を奪うと批判していました。

人の命が平等ではなくなるというわけです。

いつもながらのきれいごとで笑ってしまいます。

偶然、同じ日の夜に「Monster」(原作:浦沢直樹)というアニメを見たのですが、ここでも同じようなテーマが扱われていました。

ある大病院の院長の一般患者よりも有名人を優先するとの方針に勤務医が反発するんですね。

ここでも命の平等性が問われています。

しかし、人の命が平等であったことなんか、今まで一度もなかったし、将来もないでしょう。

有名人、金持ち、権力者が優先されるのは当たり前です。

たとえば総理大臣が緊急手術を必要としているとしたら、その前に入院し、手術を待っている一般市民が後回しになることを不思議に思う人がいるでしょうか。

また、金がなけれは最先端の治療を受けられないのもあまりにも当たり前のことです。

これは世界中で言えることでしょう。

私は高額治療の問題よりも、あらゆる人が最低限の医療を受けられるようにする制度の完備のほうが優先課題だと思いますが、いかがでしょう。

要するにホームレスやネットカフェ住民を受け入れる無料診療所ですね。

最初の初診料引き上げの話に戻ると、私は良いと思います。

病院で数時間も待たされて、診療は5分足らずなんて状況にはうんざりですから。

では。