昔、当時の文部省が「子どもをキレさせないための食事」の研究に取り組むために予算を組んだことがあります。
非行少年ほど、スナック菓子やインスタント食品を食べているというデータから、「食べ物が原因でキレやすくなる」と判断し、研究のための予算を確保したんですね。
しかし、このデータは可能性を示唆しているだけで、「食事が原因で非行になる」という因果関係は証明されていません。
単に相関関係が見出されただけです。
多くの人が相関関係と因果関係を混同していますが、これもその一つの例でしょう。
非行少年の食生活が荒れていることは事実かも知れませんが、食生活が非行の原因であると断定することはできないんです。
食事ではなく、家庭が問題なのだと考えるべきでしょう。
ろくな食生活をさせない家庭だから、子どもが非行に走る。
同じように「朝ごはんを食べていない子どもは成績が悪い」というデータに基づいて、「めざましごはんキャンペーン」を展開しました。
しかし、朝ごはんと成績の間に因果関係は見られません。
これも朝ごはんも食べさせないような親が問題なんです。
実は、昨日書いた認知症に関しても、きちんとした朝食を取らないと認知症のリスクが高まるとの説があるんですが、これを根拠が怪しいですね。
無知から因果関係と相関関係を混同することも危険なのですが、意図的に取り違えて、騙そうとする人間もいますから注意が必要です。
では。
キレない子供にするための食事?
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