不老長寿は人の見果てぬ夢なのでしょう。
東西を問わず、世界には不老長寿の人間に関する多くの神話や伝説があります。
たとえば、旧約聖書に出てくるメトセラ(ノアの祖父)は969歳まで生きたことになっています。
また、日本にも800年生きた八百比丘尼(人魚の肉を食べて不死になった女性)の伝説があります。
吸血鬼伝説も不老不死伝説の変形と言えるでしょう。
中国の神仙伝説も同じ発想です。
ただ、これはかなり信じている人が多かったようで(今でも信じている人がいるかも知れません)、昨日書いた秦の始皇帝も本気にしていたみたいですね。
比較的最近でもヒトラーは神秘主義にはまり、占星術だけではなく、不老不死を研究させていたと言われています。
権力者は栄耀栄華を永遠に享受するために不老不死を願うのでしょう。
永遠に続いた王朝はないのですが。
今ではこれがもっと身近なものになっていて、セレブから普通の人たちまでアンチエイジングに励んでいます。
しかし、本当に人の寿命を延ばし、若さを保てるような技術が開発されれば、当然ながらそれは非常に高価なものになるでしょう。
結果として、一部の特権階級の人々によって独占されてしまいます。
そして、本来平等であるはずの命にまで格差がつくんですね。
貧富の差がそのまま寿命の格差に繋がるような社会がそれほど遠くない未来に出現するわけです(現在でもはっきりとその傾向がありますが、これが更に顕著になります)。
科学技術がいくら進歩しても、結局のところ人と人の間の格差はなくなるどころか、更に広がっていくだけなのでしょう(全体的にレベルは上がりますが)。
では。
不老不死の夢 (4)
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