出世と性格(2)

20160428062057-94682d4be9d045339d2b39e066231092d9f52f57.jpg昨日の性格の悪い人間ほど出世する話ですが、みなさんにも思い当たる人がけっこういたのではないですか。

確かにこうした人は多いんですね。

しかし、性格の悪い人のできる出世というのはたかが知れています。

せいぜい、中間管理職といったところでしょう。

大出世をするには「人たらし」の才能が不可欠だからです。

たらし(誑し)という言葉はあまり聞かないと思いますので簡単に説明します。

辞書を引いてみたら、1.言葉巧みにだます、たぶらかす 2.子供などをなだめすかす、とありました。

普通は「女誑し」以外では使わないじゃないかな。

しかし、この説明だと私の理解と違いますね。

なんと言うか、人の心を掴むことなんです。

この人のためになら死んでもいいと思わせるくらいに。

たとえば、昔の有名な武将なんかほとんどが「人たらし」の才能を持っていました。

織田信長なんか、わがままで気まぐれで仕えるのが大変な殿様との印象がありますが、当然ながらそれだけの人間なら家来は命をかけてくれません。

厳しさの中に思いがけない優しさや思いやりがあったり、なんとも言えない人間的魅力を持っていたはずです(と云っても、織田信長は結局、裏切られてしまいましたが)。

豊臣秀吉や徳川家康も人の心を掴むのが上手かったとされています。

現代でも一代で財をなした大会社の社長は勿論、スケールの違いはありますが、会社の中でトップに上り詰めるような人は多かれ少なかれ「人たらし」の才能があります。

自分のことだけ考えていたり、性格が悪い人はどうしても限界があるんですね。

ただ、この才能は生まれつきのものですから、意識して身につけられるものではありません。

かく云う私なんかもわかってはいても実行が伴わず、人徳皆無との評判が定着しているくらいですから。

では。