続きです。
ところで、少し前に、ある少年が自らの臨死体験をつづった著書がねつ造だったと告白し、話題になりました。
彼は2004年に自動車事故に会い、2カ月間昏睡状態だったんですが、その時の体験を書き綴り「The Boy Who Came Back From Heaven(天国から戻った少年)」とのタイトルで出版したんですね。
詳しい事情はわかりませんが、最初は思いつきでそれらしいことを言ったらみんなが乗ってきたので、行くところまで行ってしまったんでしょう。
このあたりの心理についてはすでに書きました(「人は不正を働く」)。
誰かにそそのかされた可能性もあります。
問題の本は父親との共著になっていますから、何か怪しいと言うか。
それはいいとして、すでに書いたように、臨死体験を経験した人の多くは、明らかに自分が生きる社会の文化に影響された記憶ばかり語るんですね。
キリスト教系の人は天国のような場所や天使のような存在を、日本人は仏教系の雰囲気の話をします。
本当なんだから仕方がないだろうと言われればそれまでですが、もう少し統一感があってもいいでしょう。
ただ、上の少年の話に戻りますが、だから他の臨死体験もすべてイカサマとはならないことに注意しないといけません。
彼の場合は嘘だったと言うだけです。
まあ、今後も臨死体験の話をする人はいなくならないでしょうし、死後の世界があるかどうかについての結論は絶対に出ないでしょう。
では。
臨死体験の話(3)
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