昨日の続きです。
翻訳というと最近は自動翻訳機もいろいろと出ていますし、スマホのアプリにもありますよね。
さらにはAIまで登場しています。
だから将来的には翻訳なんて仕事はなくなるだろうという意見を良く聞く。
私も翻訳をなりわいにしている関係上、かなり昔から自動翻訳に興味を持っていました。
まだ、インターネットなんてものがない時代からです。
そして、当時と比較して見ると自動翻訳はあまり進歩しているように思えないんですね。
要するに単語レベルの翻訳しかできない。
簡単な文章だったら何とかなるようですが、関係代名詞が入るともうお手上げ。
さらに単語でも重なると間違いが多くなります。
だから技術的、専門的な文章は得意なのですが(それでも人間による読み直しが必要です)、複雑な文章、ましてや文学作品なんかは絶対に無理ですね。
例を上げると、昨日、取り上げた「You need help」を「一人じゃ無理だよ」とは訳せないでしょう。
定訳としてインプットすれば別ですが。
もう一つ例を上げるとフランス語の挨拶「bon soir」は「こんばんは」ですが、直訳すると「良い宵」なんですね。
どう訳すかは、場合によって違うのですが、この判断ができないわけです。
最近、AIはかなり対応するなんて話も聞きましたが、これも要するにインプットした大量のデータを基にディープラーニングすると言うことですから、言葉の多様性を考えると望み薄でしょう。
自分の仕事を守りたいがための主張だと思われるかも知れませんが、少なくとも私が現役でいる間はAIがライバルになることはないでしょう。
では。
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