「プチ別居」

先日、国営放送で「プチ別居」といった特集をやっていました。

要するに奥さんが家事や育児に疲れたら、1日~数日家を空けて、休息を取りましょうというわけです。

しかし、「プチ別居」って呼び方はなんとかならないですかね。

プチ(petit)なんてフランス語の形容詞を使う必要がどこにあるんですか。

これで洒落ているとでも思っているんでしょうか。

国営放送ともあろうものがもう少し日本語に慎重になって欲しいものです。

それはいいとして、本題に戻ると、この「プチ別居」には沢山の問題があると思います。

たとえば、番組で紹介されたある女性は、専業主婦で子供3人を育てています。

家事もすべて一人でしている。

ご主人は毎日仕事でぐったりしているからだそうです。

しかし、自分の好きなテレビ番組を見られない、ゆっくり酒を飲みたい、買い物もしたい、いつも家がぐちゃぐちゃだし、子供はうるさい、一人になりたいといった不満を持っています。

そして、子育てと家事の大変さをわかってほしいからと「プチ別居」を思い立ちます(実際は、国営放送がそそのかしたのですが)。

それで、ある日、ご主人の許可を得てから、友人とお酒を飲みにいきます。

午前2時頃までカラオケやしご酒をしてから、ホテルに一泊。

そして家に帰り、元の生活に戻る。

彼女はすっきり、めでたしめでたし。

まあ、テレビ番組ですから悪い結果に終わらせるわけはないのでしょうが、都合が良すぎるでしょう。

大体、子供の面倒をみたことのないご主人に突然任せっぱなしにするのが不安ではないのでしょうか。

とんでもないことになるかも知れませんよ。

要するに、この夫婦にはコミュニケーションが絶望的に足りないんですね。

普段から話し合って家事や育児を少しずつでも手伝って貰えばいいんです。

ご主人が仕事で疲れているといってもお互いさまでしょう。

一般的に、日本の男性は仕事に時間を取られすぎです。

また、仕事が終わってからも同僚と酒を飲みに行ったりします。

これはあきらかにおかしい。

仕事はできるだけ早く切り上げ、寄り道せずに帰宅しないと。

一番大切なのは家族だということを認識すべきですね。

結局のところ「プチ別居」は姑息な方法でしかないと思います。

根本的な解決策になっていない。

こんなものをうれしそうにテレビで推奨してはいけません。

考え方自体を改革するようにしないと。

では。