御嶽山での出来事

山は礼をつくすして気を引き締めて行くものである。
気軽にレジャー気分で行くものではない。

それを身をもって分かり次は気をつけようと思った
私の恥ずかしい(−−;出来事を、皆さまの山登りの参考?に
していただければと思い今回は書く。

何年か前、まだ二十代の頃のことだ。
親に誘われ、御嶽山に登りに行ったことがある。
登るといっても7合目ぐらいまでロープウェイで簡単に行って
あとは足で山頂まで登るというルートだった。

しかし、ロープウェイの登った時点で片目がなんだか痛い。
おかしい?と思いつつもコンタクトの調子が悪いのかなと
メガネにして、あまり気にせず登って行った。

本当はこれは警告だったのかもしれない。
登れば登るほど痛くなってきた。8合目あたりからヤバイ。

そして9合目あたりに着いた。
ここではトイレがあったので、さっそく行った。

並んで待っていた。
しかし私の番になったときである。
いきなり山のスタッフがトイレを使えないように閉めだしたのだ。

「え!ちょっと…!?」

まったくもって容赦なかった。

「女性ですよ。外では難しいのでトイレを使わしてください。」

と言ってもなぜか無視。さっさとトイレを閉める作業を進める。

今にして思えば、山閉めの時期でもあったので、御嶽山だし
トイレを閉める時間が厳しく決まっていたのであろうと思うのだが…
そのときはトイレ行きたさで必死だ。思いもよらない。

ついに腹が立ってしまい、このスタッフの行為に対し
とうとう大声でひどいことを言ってしまった。

「ばかやろうートイレいかせろー!!」

山に響いた…そのときである。

目がくりぬかれるほど痛くなった。激痛である。

もうまともに歩けない、耐えられない状態。動けない…。
最後には、その当時に結婚したばかりの夫に背負われながら、
エグエグ泣いて下山の道を行った…。

その後、山から離れたら目の痛みは無くなっていった。

次の日、眼科に行ったが全くどこも悪くなかった。
「眼圧が上がった形跡とかないのか」ときいたが、
お医者さんは「どこもない」と言った。

ひどい心で山に登った報いだと、今は思う。

もともと昔はこの御嶽山、8合目から女人禁制。
入るだけでも謙虚にしてないといけないはずだった。

しかも山は神聖なものである。
そこで用を足すということは昔から山を汚す行為と言われている。
それを当たり前にできると思って、腹を立てること自体
筋違いであった。

それに…腹を立てることは、普通の環境でもいえることだが、
そのまま自分にそのネガティブなエネルギーが跳ね返ってくる
行為でもである。

そんなことを後から気づき、しまったなぁと思いつつ
いろいろなことを身をもって学ぶことができた経験であった。

というわけで…
皆さま、御嶽山だけでなく山は謙虚な心で行ってくださいね^^;