犯罪を霊視する人

よく、「霊能者だったら凶悪犯罪の犯人を霊視で見つけ出し社会に貢献しろ!」という人がいます。

テレビで海外の霊能者が殺人事件や未解決事件を霊視していますよね。

私には...できません。自分の命が危なくなるとか犯人だと思われるとかそういう事が理由ではなく...要は凄惨な場面を見る度胸というか、器がないのです。私はまだまだ器の小さな霊能者なのです。

殺人事件やひき逃げで亡くなった被害者を霊視して犯人を追うのであれば、間違いなく被害にあった現場の状況も被害者の霊によって「見せられる」はずです。どんなに悲惨な現場か...と思うと、どうしても恐ろしくて見ることはできないと思います。

若い頃はテレビの事件にも霊的なチャンネルをつい合わせてしまう事があって、途中で見るにたえかねてチャンネルを変えてしまう事もありました。今は仕事と日常がしっかり私の中で線引きができていて、見たくない時は絶対見ないように霊の世界へのチャンネルである第3の目を閉じて生活していますから、テレビで凶悪事件のニュースが流れても、霊的情報をキャッチする事はありません。

霊そのものより、スプラッタな事件現場をどうしても怖くて見れないのです。私が社会に貢献する霊能者になる事はこの先も残念ながらないだろうと思っています。あれを見れる霊能者は日本にはいないのではないかとも思います。そうでなかったらわざわざテレビ局が多額の取材費をかけて海外の霊能者を番組に引っ張り出す必要はないのでしょうし。多分日本の霊能者で「我こそは悲惨な事件現場も見通してさしあげよう」という人はなかなかいないのではないでしょうか。

この世界に生きていると色々な事を耳にします。

「霊能者だったら事件を解決しろ」もそうですが、「無償で大勢の相談者を受け入れるのが本物の霊能者だ」などなど。

でも霊能者と言っても一応皆さんと同じようにご飯を食べ、普通に生きている人間ですので何でもできるというわけではありません。

事件を見れないのは私の器の小ささですし、無償で相談を受けるなら私の生活は一体どうなってしまうのでしょう。無料ならば自分で解決できる事までちょっと知りたいだけでも相談に来られるでしょうし、ひっきりなしに相談者が訪れるのは必須です。自分の時間が欲しいと相談者様をお断りすれば、「やっぱり無料な奴は無責任だな!」と言いたいことを言われ(私の知り合いが無料で霊視相談を長年やっておりましたがこのような事を言う方や、ネットにあることないことを書かれ、ほとほと無料での相談が嫌になってしまい相談所を最近閉鎖しました。人間とは「たとえ無料でも満足しない生き物だ」と申しておりました。)自分自身が壊れていってしまうのではないかと思います。

霊能者は普通の人間ではないと思っていらっしゃる方も結構いらっしゃるようで...。でも実際普通に生きている普通の人間です。なかなか理解して頂けない立場ではありますが...。少し哀しいなあと思う今日この頃です。

私のような器では、まだまだ、大きな事件だとか無償での相談だとかはできないです。凶悪事件の犯人を見つけてくれるなら大金を積みますよ!とか行方不明者を探してくれるなら大金を積みますよ!と言われたとしても、無理でしょうね...。死の状況を探る事も精神力の至らなさから無理ですし、ひょっとしたら生きていても事情があって誰にも見つかりたくない家出人を見つけられたとしてその後霊能者と探された人物の間でトラブルになる事もないとは言えませんからこういう案件も無理。

私は社会のためには何も役立っていないなあと最近思うにつけ、「世の中に霊能者は必要なのか?」という事を悩む事もあります。

40にして不惑とか言いますが、40過ぎてもまだ不惑になりきれない私がいます。未熟ですねえ。私の周りの優秀な霊能者さんは60歳過ぎてやっと「不惑」に至ったとよくおっしゃっています。私が60歳過ぎたら、「不惑」をつかんで霊視の世界でまだ生きているのか、はたまた引退して静かに暮らしているのか、既にこの世の人ではないのか...それは霊視せずに楽しみにとっておこうと思います。

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