「アナと雪の女王」の最後の方でアナがクリストフに新しい橇をプレゼントする時に、「飲み物置き台」付きだと嬉しそうに言います。
ううむ、「飲み物置き台」ですか。
ちょっと不自然かな。
重要なポイントではないので、あまり気にならないかも知れませんが、私には若干違和感がありました。
本来であれば「ドリンクホルダー」と言うべきでしょう。
ただ、この程度の単語を訳者が知らないわけがないので、「ドリンクホルダー」の言葉としての浸透度が低いと判断したのだと思います。
翻訳をしているとこうしたことは良くあります。
たとえば、私が翻訳者としてデビューした頃は、「ソムリエ」という言葉も日本ではほとんど知られていませんでした。
「ワイン担当給仕」とか「ワイン係」といった感じで訳していました。
もう一つ例を上げると、「コンセッション」(シネコンなどに出店している飲食店)にも苦労しました。
出店では意味が通じませんからね。
今では一応「コンセッション」で大丈夫だと思います。
要するに、日本人のどのくらいの人が理解できるかを考えるわけですが、その文章が対象とする層も考慮しなければいけません。
アナ雪で言えば、観るのは主に子供ですから、彼らが知っている語彙を選ばなければいけない。
「飲み物置き台」としたのもそのためでしょう。
まあ、難しいところですね。
責めるほどのことはないかな(誰も責めていないかも知れませんが)。
では。
コメント