人工知能の限界

20151208075021-91fe73367d286cee04c6599cdb0471576b3a12d2.jpgのサムネイル画像人工知能の話をもう少し続けます。

ソフトバンクの孫代表は「人間のIQの平均値は100で、200もあれば天才とされる。

ところがコンピューターの人工知能は、今後30年ほどでIQが1万に達する。

40億年とも言われる地球の歴史上で初めて、人類の知能を越える存在が出現する」と話しています。

そして、「有り余るほどのトランジスタをもってすれば、人工知能にも自己学習(ディープラーニング)させることが可能になる」と結論しています。

つまり、人工知能が勝手にどんどん賢くなっていく時代がやって来るというわけです。

やはり考えるということがわかっていないようですね。

記憶容量や計算能力ではとっくの昔に人工知能は人間を凌駕しています。

しかし、人間と人工知能の大きな違いは人工知能には自らの意志で何か興味を持つことはないということです。

人間がプログラムを作り、指示を与えない限りなにもできない。

これには人工知能には人間の持つ本能がないことも関係していると思いますが、ややこしくなるので説明は別の機会に譲ります。

ところで、孫代表のような考えに対して、「IQが1万に到達したコンピューターを誰がコントロールするのか。コンピューターが人にやかましくアドバイスするようになったら」といった不安を述べる人もいますが、これも同じで、コンピューターが「自発的」に人間にアドバイスするなんことはあり得ないことがわかっていないんですね。

結局、今のところ、楽観派や悲観派も同じように人工知能を誤解しているために、まともな議論にならないという感じがします。

では。