尊厳死の問題

20160120073220-9fc0fcee614caa969283f4092256b9b18bcbafcf.jpg今日は尊厳死(安楽死)の問題を取り上げたいと思います。

かなり前のことですが、富山県のある病院で、外科医師が入院患者7人の人工呼吸器を取り外し、全員が死亡していたとの事件がありました。

医師による安楽死だったようです。

米国でも安楽死が問題になったことがあります。

インターネットの記事を引用します。

フロリダ州の植物状態の女性、テレサ・シャイボさん(41)の尊厳死問題で、連邦最高裁は生命維持用の栄養チューブの再挿入を求める両親の訴えを退ける決定を下した。

連邦議会はシャイボさんの延命を図り、新法を可決・成立させて介入したが、連邦裁は地裁、高裁、最高裁と3回にわたって延命に否定的な決定を下した。

シャイボさんは18日に栄養チューブを外され、1〜2週間で死亡するとみられているが、州知事が新たな介入をする可能性も浮上している。

いわゆる安楽死(尊厳死)がかなり前から話題になっていますが、その病気が不治であることと、本人の同意を条件としています。

つまり、意識のない人間には尊厳死を与えることはできません。

また、イタリアのある年金生活者が、心臓発作で数ヶ月間昏睡状態の続く妻に絶望して自殺をしたのですが、その数時間後に妻が覚醒したという事件がありました。

この場合は数ヶ月ですが、植物人間になった人間でも何時覚醒するかは誰にもわかりません。

それでも尊厳死させるとなるとこれは殺人になるのではないでしょうか。

この問題は本当に難しいですね。

昔、「この生命誰のもの」という映画(監督:ジョン・バダム、主演:リチャード・ドレイファス)がありましたが、上記の二つのケースとは違い、主人公は事故で植物人間になりましたが、意識はあり、話もできます。

しかし、彼は「脳以外の働きが不可能な人間を生かしておくほど残酷なことはない」と考え、尊厳死を望みます。

本当に、一体命は誰のものなのでしょう。

では。