昨日、私に言わせればと書きましたが、実はダンディスムとはやせ我慢のことだというのは前から言われています。
要するに自分の生き方に原則を持ち、それを絶対に守ろうとする姿勢のことです。
そのためには歯を食いしばって頑張るわけです。
例として上げられるのが私立探偵のフィリップ・マーロー(ハードボイルド小説の主人公です)ですが、今の人は知らないだろうなあ。
それはまあいいとして、私が本当のダンディスムだと思うエピソードをひとつ紹介します。
少々長くなりますが。
フランスには「ヴァンデ・グローブ」という世界最高峰のヨットレースがあります。
これは単独でヨットを操り、途中で一切寄港することなく、地球を1周するもので、もっとも過酷なレースとされています(1996年には16名の参加者のうち8名がゴール)。
数ヶ月間にわたり、1人きりで、満足に睡眠を取ることもできず、操舵を続けなればいけません。
当然ながら準備には数千万円の資金と時間が必要です。
しかし、1位の賞金は日本円にして880万円ですから、完全に名誉が目的ですね。
1996年に開催されたこのレースにイギリス人のピート・ゴスという人が参加しています。
彼は初参加にも関わらず健闘し、優勝圏内に位置することができました。
しかし、レースも残り少なくなった時に、大会事務局から緊急連絡が入ります。
彼の200キロ後ろを航行していたフランス人 ラファエルが暴風雨のために遭難したので救助に向かって欲しいとの要請です。
続きは明日。
では
ダンディスム(2)
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