汚名は挽回してはいけないのか?

20160306171642-3b4aa206e9b22d9f9d8b7515e384fea599c575a4.jpgのサムネイル画像最近、日本語の誤用と言うのがよく取り上げられます。

その中でも一番人気があるのが多分「汚名挽回」でしょう。

挽回は取り返すことですから、汚名を取り返してどうするんだというわけですね。

正しくは「汚名返上」か「名誉挽回」なんだそうです。

しかし、どうなんでしょう。

私には「汚名挽回」でもいいように思えます。

汚名を取り戻すのではなく、汚名を着た状態から回復するという意味に十分に取れるからです。

日本語の熟語の構成から考えて、必ずしも汚名を挽回するといった形でしか理解できないわけではありません。

「失地挽回「とか「劣勢挽回」といった言葉もあります。

これも失地や劣勢を取り返すのではなく、そうした状態から元に戻るということが言いたいわけですね。

これらについては間違っているという指摘はないようです。

ただ、今みたいにみんなが間違いだと言いたてる状況だと、あえて使っても理解されないでしょう。

無駄な抵抗になってしまいます。

ついでに書いておくと、辞書によっては「汚名挽回」を間違いだとしていないものもあります。

ところで話はかわりますが、昔話の「舌きり雀」はなぜ「舌きり」なんでしょうか。本当は「舌きられ」じゃないかと思うんですが。

「握り鮨」も同じかな。

「舌きられ」や「握られ鮨」ではごろが悪いのでこうなったのでしょうか(昔、何かで理由を読んだような気もしますが覚えていません)。

こうした例外が沢山あるんですから、「汚名挽回」も別に良いと思います。

多分、こんなにみんなに言われることがなかったら自然に認められていたでしょうね。

では。