科学の進歩と人間の幸せ

タイトルは変わりましたが、昨日までの続きです。

私が気になるのは、科学の進歩が本当に人間を幸せにするのかといった進歩自体を否定するような意見です。

しかし、少し前までは肺結核が死病であり、盲腸も麻酔ができるまでは命にかかわる病気だったことを考えてください。

進歩に伴って新しい病気が生まれているとのよく聞かれる主張には、平均寿命が大幅に伸びたことを上げるだけで反論できるでしょう。

また、子供に長時間労働をさせたり、遊郭に売ったり、酷い場合は間引きと言って口減らしのために新生児を殺していたのはそんなに昔のことではありません。。

しかし、今では日本には餓死する人間はほぼいなくなりました。

これらすべては科学の進歩によって社会が全体的に裕福になったからです。

もちろん進歩にはネガティブな面もあることは否定しません。

しかし、それは人間が理性をもって解決すべき問題であり、闇雲に進歩を否定しようとする態度には疑問を持たざるを得ません。

物質的に豊かになっても、精神的豊かさがついていっていないとの意見も良く聞きます。

しかし、精神的な豊かさとは具体的には何を意味しているのでしょう。

精神的豊かさが文化だとすれば、物質的に豊かにならなければ精神的な豊かさが生まれるはずがありません。

食べることに汲々としているような人たちには芸術を生み出すような余裕なんかないということです。

もう少し続きます。

では。