でも本当のことだから

前回書いたSNSでの誹謗中傷について
読んでいただいたクライアント様から

「ママ友できつい事をズバズバ言う人がいて、
何を言っても本当の事だからって引かないんです」

とご相談いただきました。

お子様のママ友や、会社の同僚、同級生などの中に
ズバズバと意見を言う人がいます。

その言い方はないんじゃない?と注意しても、
謝るどころか、「でも本当のだから仕方ない」と
逆ギレしてきたり・・・疲れますね。

出来れば避けて通りたいのですが、同じクラスだったり
部署だったりすると、協力しなければいけないことも。

そんな人に遭遇してしまったときの対処法、
自分でも気を付けたい点などを書いてみました。

お役に立てば幸いです。

●「事実」と「意見」は違います

そもそも「本当のこと」って、何でしょう。

出身地や年齢、身長の高さなどは
誰が見ても変わらない【事実】です。

でも、「年齢の割に老けている」、「チビ」、
「〇〇出身だと田舎者」などになると、
その人の主観で変わる【意見】になります。

「本当のこと」は、絶対的な【事実】ではなく
「その人の主観」である【意見】が多いのです。

それは本当に【事実】ですか?

●「事実だから仕方ない」

相手を傷つける言い方をした後。
「事実だから仕方ない」と「事実」を
免罪符のように貼り付ける人がいます。

本当に「事実」を伝えなければいけない時。
相手を思いやり、優しく伝える方がはるかに大変で
労力もかかります。

「事実だから仕方ない」と言う人は、
思いやりを持てない自分を何とか正当化しようと
言い訳しているだけかな・・・と思います。

「〇〇さんってカツラっぽいよね、若ハゲ可哀そう」
「××部長はセクハラがひどいから、気を付けて」

友だち間の気軽な会話。事実かも知れませんが、
SNS上などで個人が特定できる状態で広めてしまうと、
法的処置を取られてしまうかも。

事実なら、証拠を集めて行動を!ということです。

なぜ、その「事実」を声高に言いたいのか
立ち止まって考えてみましょう。

●「事実だから」と言う人の対応方法


事実というものは存在しない。
存在するのは解釈だけである。

というニーチェの言葉もありますが、
ほとんどの「事実」は、その人の「意見」です。

本当のことだから言うのではなく、
その人が言いたいから言っているのです。

「あなたのためを思って」が本当ならば、
言わなくて良いことだと分かるはずですから。

言う必要のない、傷つくことをズバッと
言ってきて、「でも事実だから仕方ないよね」で
済ませようとする人は、思いやりの心がありませんね。

そういうタイプと分かり合うのは難しいと思うので、
距離を置いて、何を言われても反応しないことです。

「あ、そうですか」でスッといなくなる。
いわゆる塩対応を繰り返せば、近づいてくることは
ないかなと思います。

●「意見ことば」を話しましょう

「意見ことば」は、自分主体で話すことです。

「他の人は分からないけれど、自分はこう思います」と
自分の言葉として話します。

一方「事実ことば」は、周知の事実として話すことです。
自分だけでなく、社会全体も背負っているような。

この話し方をする人は「私は」ではなく「世間一般では」
「常識的に」などを使いがちで、自分の意見は全て事実のような
話し方をします。会社では多いかも知れませんね。

私は「意見ことば」を使うことが多いです。

色々なクライアント様とお話して、色々な意見を聞いてきたので
人によって物事の見方が違うことが当たり前だと思っています。

人と話すとき、その人と自分が分かり合えれば良いので
「私はこう思います」と自分主体でお話します。

タロットカードからのメッセージもありますが、
これも私が感じ取ったものなので、私の意見です。

お互いが「私」同士だと、人と人のつながりが出来て
話もしやすいように感じます。



普段から「本当のことだから」と言いがちな人は
「本当のことって?」と自問自答してみましょう。

事実であってもなくても、思いやりの心を忘れずに。