恋の願いは真っ赤な袋にギュギュッと込めて・・・

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長浜開運散歩を書いていてだいぶ時間が経過しちゃいましたが
先日、宇治の萬福寺で行われた月見の煎茶会のことを・・・。

京都の黄檗というところにある純中国式の禅寺、
黄檗宗の本山「萬福寺」

 


このお寺は中国からやってきた隠元禅師という高僧が
つくられたお寺なんですがこの隠元さんは
それまで日本になかった
インゲン豆やスイカをもってこられたお方で 
食べ物だけじゃなく木魚なんかもそうですし
 
今回おじゃました「煎茶道」からも
庶民が普段飲む「煎茶」もそうなんですよ。

日本にあるお寺とはちょっと違ったところが
随所随所あってね。

例えば三門を入って天王殿というお堂で
最初のお出迎えしてくれるのが布袋さん。


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日本では七福神のひとりとして神様とみなされていますが
中国では実在された僧侶で 
大きな袋に生活道具すべてをいれて
あっちこっち渡り歩き お腹のおおきなふくふくしい姿で
ニコニコしながら困っている人に
袋から取り出して与えていたという
弥勒菩薩の化身といわれた人なんです。

日本ではお寺に祀られるところはあっても 一番重要なお堂の
本尊として鎮座することはないんですね。

この布袋さんの布袋袋・・・・。
これにね、お願い事を書いて奉納すると
願い事が叶うんですって!

でね、恋愛には真っ赤な袋でお願いするのよ。


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この布袋さんの裏には韋駄天の像が祀られています。

韋駄天(いだてん)さんはものすごく足の速い方。



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お釈迦様の火葬の時にお釈迦様の歯を盗んで逃げた悪い鬼を
天の頂点まで追いかけて取り戻した方。
だからね、足の早い人を「いだてん」って呼ばれるようになったんですって。

「韋駄天走り」はここからきた言葉。

日本の禅宗のお寺では台所に祀られていることが多いそうです。
韋駄天さんは足が早いので いち早く
食材を調達してくれるからですね。

そういえば「ごちそう」も走り回って食事を用意してくださる
という意味で豪華なものを「ご馳走」っていうんだそうです。

こうして走り回って用意してくれた感謝を込めて
「ごちそうさま」があるようです。

そんな萬福寺で行われた月見の煎茶会。


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普段は見れないこんなお庭も・・・・。


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そうそう。。。
これがね、木魚の原型で魚梆(かいぱん)っていうの。


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食事や法要の時間に ばぁ〜〜〜ん っ

て叩いてお知らせする。

これが叩いているうちにまぁるくなった??
それが木魚なんだそうです。

みどころいっぱいの萬福寺。

実はここでは普茶料理を食べることができるんです。
普茶料理って???

日本では精進料理が主ですがこれは日本風になっていて
中国からきた精進料理がそのままの形が
普茶料理っていう感じかな?

葛と植物油を使って 精進料理よりもぐっと濃厚な味付け。

4人で一卓を囲み イメージは「赤」
長崎の卓袱料理にちょっと似ていたりしますね。

私もまだこれは未体験。
次回はぜひ食べてみたいですね。

これから京都は秋がぐっと深まり紅葉の季節へ。
この秋のJR東海のCMは嵐山の二尊院。

本堂にある釈迦如来像と阿弥陀如来像の二本尊。
ちょっとドキッとする仏像に会いに行ってみましょか?