残された人

親しい人が突然この世を去ると

残された人の心には色々な感情が生じます。

心が過去に縛られ未来を見ることができなくなる人もいる。

今も忘れることの出来ない相談者がいます。

名古屋からわざわざ相談に来た当時二十代の女性でした。

その方は婚約者を事故で亡くした後。

恋人が出来ても長く続かない。

その原因を知りたいとのことでした。

彼女を見ると確かに何か憑いています。

神仏は「自縛霊」と答えます。

やはり事故死をした婚約者の魂(霊)がどこかにいる。

しかも、単に憑依しているのではなく、

霊が何かに縛られているように感じる。

「何か遺品を持っていませんか?」と彼女に聞くと

「何も持って無い」と言う。

自縛霊が人間の体ではなく何か品物に憑いている。

私にとって初めての体験でした。

それは遺品では無く婚約者が事故で亡くなった後に

彼女が買った腕時計でした。

彼と一緒に居たいという強い想いが、

彼をこの世に留めていたのです。

わたしは時計に憑いている強い思いを取り除き、

時計を処分するようアドバイスしました。

もちろん婚約者の魂を上にあげました。

数ヵ月後、彼女に新しい恋人ができました。

そして結婚式の写真が送られてきました。

この様な経験から亡くなられた方の気持ちを知ることが、

前に進むために必要な時もあると知りました。

被災者の方々が我々を必要とした時は

是非お役に立ちたいと思っています。