SNSで誹謗中傷を受けてしまったら

最近、SNSの誹謗中傷が原因と思われる
悲しい出来事が増えています。

SNSに書き込まれた言葉に深く傷ついて
眠れなくなってしまったなどのお悩みを
頂くことも増えました。

軽い気持ちで、ストレス発散で、ヒマだから、
目に付いた投稿にちょっと意地悪しただけかも知れません。

でも、書かれた人は深く傷ついてしまいます。

顔を合わせない世界だから、人間同士という
感覚が薄いのかも知れません。

私はSNSが登場する前から生活しておりますので、
実際に連絡を取ったりお会いするまでは、何を書かれても
あまり「自分事」として心に響いてこないのです。

でも今は学校も会社も地域もSNSに繋がっていますから
無視することも難しいですね・・・

どうして人は誹謗中傷するのか、誹謗中傷を
受けたら、どう受け止め、対処すれば良いのかを
私なりにまとめてみました。

+どうして誹謗中傷に発展するの?

1人の時より、グループで話している時の方が
意見が過激になりやすいという心理があります。

例えば、誰かに腹が立っても、1人だとそこまで
怒り続けるのは難しいですね。他にすることも
ありますから、そのうち忘れてしまったりして。

これがグループで「あの人感じ悪いよね」と話し出すと
「ほんとに!服も変だし」「声もイライラする」と暴走し
「皆で無視しよう」とか、意見がどんどん過激になり
歯止めがきかなくなってしまうのです。

学校でのいじめや会社でのパワハラは、
この集団心理の暴走かなと思います。

+SNS上での誹謗中傷

SNSの場合、匿名で発言できる安心感から、
更に大胆に、更に残酷になっていきますね。

インターネットとSNSアカウントさえあれば
1人で気軽に始められますし。

意見を書いているうちに、似た思想の人たちと
知り合ってグループになり、「1人じゃない」という
一体感、安心感も生まれます。

自己評価が低めで、独自のルールや正義感を大切に
している人は、人の批判に走りやすいのかなと思います。

「私は正しいのだからもっと認められるべき」とか、
「ルールを破っているのに人気があるのはおかしい」とか、
怒りや嫉妬が鬱積して、もう爆発を待つばかりです。

「こんな人はTVに出るべきじゃない」「こんなことを
する人は社会から抹殺されるべき」「この人の住所はこの辺り」
・・・振りかざした正義が暴走していきます。

自警団が勝手なルールで地域をパトロールし、気に入らない人に
嫌がらせしたり、暴力をふるってしまう場合と似ています。

「社会のために活動している」という大義もあり、承認欲求も
満たされますから、自分では歯止めがきかないのでしょう。

+SNSの楽しみ方

SNS上には実際の友だちもいますが、素性を知らない
不特定多数の"友達"も多くいます。

設定によっては、友達でない人もあなたの投稿を見て
コメントすることが出来ますね。

そうなると、どんな価値観を持つ人があなたの投稿を
見るのか分かりませんから、相手が自分をどう評価するか
まったくコントロールできません。

良い評価ばかりではないことを理解しておきましょう。

悩みや深いことを投稿するときは、仲の良い友だちだけ
など公開設定を変えた方が無難かなと思います。

「いいね」の数や知らない人からの辛辣なコメントで
一喜一憂する必要はありません。

自分が本当に大切に思う人たちが、
自分を分かってくれれば良いのですから。

+誹謗中傷を書かれてしまったら

相手の意図は分かりませんが、傷つくことを書かれて
しまったことは誰しもあるでしょう。私ももちろんあります。

そんな時は、感情的に受け止めないこと。

顔も名前も分からない人にSNS上で攻撃されても
実生活に関係ありませんよね。

ブロックしても良いし、明らかな誹謗中傷が続いたら
名誉棄損で訴えても良いでしょう。

そういう相手とは、分かり合うことは出来ません。
付き合うだけ時間のムダです。

自分を知っている人で、本当に友だちだったら
直接話してくれるはずです。そして否定だけではなく
「こうした方が良いのでは?」という建設的な
アドバイスも言ってくれるはずです。

匿名のアカウントから「バカ」とか「非常識」とか
ぼんやりした暴言を投げ付けてくる人は、
誰であれ本当の友だちではありませんよね。

反応せずに、ブロック。
相手にしないのが一番です。

+誹謗中傷への踏み込んだ対応

あなたを知らない人が、あなたの投稿をチラッと見て
書いた悪口を、本気にする必要はありませんよね。

基本的には削除して忘れてしまうのが一番です。

「私が悪いのかも・・・」「本当にかわいくないし」
などと自分を責めることは、絶対にしないで。

あなたに非はありません。

もし知らない人からひどい悪口を書かれたら・・・
全てスクショして、証拠として残しておきましょう。

信頼のおける友人や、弁護士さんに相談して
名誉棄損罪や侮辱罪に当たるかどうか判断。

最近ニュースでも見かけますが、「発信者情報
開示請求」という方法があります。

発信者を特定して、損害賠償を請求したりして
SNSの世界から現実の世界で戦うことができます。

実生活で関係のある人だったら、冗談では済まないこと。
ハラスメント罪、名誉棄損罪、侮辱罪の可能性があることを
冷静にはっきりと伝えましょう。

それでも態度が変わらない場合は、
「それでは法的な手続きを取らせて頂きますね」と
弁護士さんに依頼しましょう。

黙って耐える必要は全くありません。


SNSを使って、世界中に気軽に自分の写真や意見を
発信できる時代です。

あまりに気軽なので、良く考えずに投稿してしまう人が
多いのかなと思います。

「こんな意見もあるんだな」「これは侮辱罪にあたるかも」
と客観的にコメントを受け止め、事務的に処理しましょう。

また、自分の投稿を見る人が増えたから、知らない人からも
コメントが来るようになったという見方もあります。

「アンチが付くなんて、私も有名になったな」とポジティブに
捉えて、軽くSNSを楽しんでいきましょう。

1人で抱え込まないで。
お気軽にご相談くださいね。