心に余裕がないと 子供にさえも影響を及ぼす?

もう30年ぐらい前の話をふと思い出した。
その頃、私はすでに結婚していて子供もいたんだけど
近所にもの凄く綺麗な女性が住んでいたのね。

私の子供よりももう少し大きい二人の子供がいてね
一人は川崎病だったの。
それよりその女性はナースでご主人も病院関係者だった。

とても幸せそうにみえたご家族だったんだけど
時折、そのお家から罵声や怒鳴り声が聞こえてきた。
何があったんだろう。。。 と 恐る恐るベランダから見ると
どうやら執拗に子供を叱っている。

いえ、叱っているんではなく 何を怒っているのかは
わからないけどかなりヒステリックになって子供を怒鳴ったり
たたいたりと 手が付けられない状況なの。

それはどんどんエスカレートして 本人も収集がつかない状態。
初めて見た日は それはそれは驚いた。

誰が見ていようとおかまいなしだし
そうなるとどうにもこうにうにも止まらない。
嵐が過ぎ去るまで待つしかないという状況だった。

でもね、普段はすごく優しくてとてもいい人なの。
時折、そうやって豹変する。

何処から見ても幸せそうな家族で
ご主人も今で言うイケメンだし 奥さんもそれはとても美しい人だったな。

ひょんな事で彼女が実は昼間はナースで
夜はクラブで働いている事を知った。
高級クラブなのに往復ダウンジャケット着て自転車で通ってるの。

いろんな事情があって 昼夜、働いて いっぱいいっぱいだったんだと思う。
それから家族は引っ越して 風の噂で離婚した事を知ったのね。

あまり多くを語らない人だったけど 相当切羽詰まっていて
その余裕のなさが きっと彼女を子供の虐待に走らせていたんだと思う。

それから数年後、突然彼女は私が二人目を出産した病院に現れた。
音信不通だっただけに驚いたけど その後、彼女は再婚して
専業主婦になっていた。

その時の彼女からは 昔見た、虐待の影や
いっぱいいっぱいの精神状態など全く見えず
とても穏やかな人に変化をしていて安心した。

以来、彼女とは会う事はなかったけど
突然 当時の事を思い出した。

母親業ってすごく大変。
だからといって余裕がないからって 子供にあたって言い訳じゃないけど。
「虐待」とは言えなくても 多かれ少なかれ
子供にあたってしまう事は 多くの人が経験をしていることなのかな?って思う。

ココロの余裕って 本当に大事。
自分だけじゃなく 周りや子供にも大きく影響を及ぼす事もあるからね。