この世に愛してはいけない人などいない

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その人を最初に好きになったとき
キュンとココロが動き始めたとき

もっともっと純粋な気持ちで相手を想ったとおもうの。

だけどね、もっと知りたい
もっと近くにいたい
もっと私を知ってほしい
もっと一緒にいたい

どんどんと欲望や願望が出てきて
いつの間にかその「欲」に自分が苦しむ。

私ね、この世に愛してはいけない人なんていないと思うのよ。

それは願望や欲望が満たすことができない相手を
愛してはいけない人 って言ってるのかもしれないけど

愛するって事は 自分の欲を満たすものではない。

ただ 相手の幸せを願うことだったり
たくさんの笑顔に溢れることだったり

共に時間を共有できることだったり。

純粋に愛するだけなら いけない人なんて・・・いない。

自分が求めるものがどんどん増えすぎて
エスカレートしすぎて それが叶わないことに苦しむ。

それでね、どうしてもその「欲」から
自分自身を開放できないとき。

その苦しみに耐えられないとき どーしたらいいのか?

それに耐えられないから その欲に向かって
どんどん突き進むと それがもっと思い通りにならなくて

もっともっと苦しむ事になるんだと思うの。

そんな時にね、「愛染明王」っていう仏様がいるんだけど
この愛染明王さまっていうのは まさに愛欲を司る仏さま。

真っ赤な顔をしてね 男女間の様々な悩みから救ってくれる仏さまなの。
思いっきり髪を逆撫でて すごい顔なんだけどね。

宗派とか宗教とかじゃなくって この仏さまはそんな事を気にしない。
純粋に愛に悩んでいる人々なら救ってくれるのよ。

そんな愛染明王さまは浅草寺にもいらっしゃるんだけどね。
正面に正座して ココロの中で対話をする。

中には本当に喋っている人もいるんだけどね。
ココロで対話をするといろんな声が聞こえてきたり
いろんな物が見えてきたりするの。

お堂の中はそれなりの環境を作ってくれるので
ココロの対話をするには最適な場所よ。

機会があったら 浅草寺の本堂の中
みんながお賽銭をあげてる外陣からではなく
愛染明王さまの真正面、内陣に入って対話をしてみて。

そこに座っているだけで ココロが落ち着く感じになると思うわよ。

ザワザワとココロが荒れてきたら
そんなとっておきの場所を 自分だけの場所を持っていると
それだけで安心できるのかもしれない。

そんな愛山明王さまはね、全国各地にいます。

大阪なら勝鬘院 愛染堂とか 神戸の須磨寺
岡山の大聖寺、京都なら東寺 三重県の伊賀なら愛染院 願成寺
奈良の生駒の宝山寺、高野山の福智院。

東京の板橋には光明山愛染院、伊豆下田の愛染明王堂
鎌倉の覚園寺、長野の長雲寺、山梨の放光寺

新潟県小千谷市の妙高寺、高知の竹林寺
石川県加賀の愛染寺、滋賀の三井寺

もしどこかでそんな真っ赤なお顔の愛染明王さまにバッタリ出会ったら
きっと何かを救ってくれる方だから・・・

ちょっとだけ向き合ってみて。

人間の愛欲煩悩を菩堤心にせしめる力をもつとされる尊像だから・・・。