自分が理想とするお姫様扱いしてくれる誠実で優しい彼を望むのであれば、いかにして彼をその気にさせるかと、そう仕向けるために情熱を燃やし、知恵を絞って考え、奮闘するということ。
つまり愛とは、誰かを通して自分の理想を現実化し、体感する機会であり、自身の成長や能力を促す機会でもあり、目標達成し達成感を味わい喜び幸福を感じる機会にもなっているのではないか、と思うのです。
生きるとは、自身の経験したいことを誰かを通して体験する機会であるわけですから、彼を通して自身の経験や喜びを体感する機会であるならば、その喜びは自分自身で調達し、情熱を燃やして自分のために自分が動かなければ手に入らないものなのではないでしょうか。
人生を誰かになんとかしてもらいたい、誰かに幸せにしてもらいたい、と考えるほどに、人生の充実から遠ざかる不完全燃焼に陥り、自身の情熱を完全燃焼させるほど充実感と達成感が味わえる、つまりは、誰かを喜ばすことが目的ではなく、自身が喜ぶためにしていることが、相手をも喜ばせることに通じているということが理解できれば、恋人関係をより豊かなものに変えていけると思うのです。
(完)