宗教の意義とは

明日で地下鉄サリン事件から丸25年が経ちます。
当時のオウムでサリン事件に関わった受刑者達の刑は執行されましたが、被害者の皆様は今なお苦しまれています。

当時私自身も都内の企業に勤めており、たまたま体調不良であの日は休みを取っていましたが、取引先のある築地に行く予定がありましたので、出社していたらおそらく事件に巻き込まれていましたし、後日数名の方が被害に遭われたと知り、とても辛かった事を今も覚えています。
また前年には松本サリン事件がありましたが、当時の実家が事件現場からほど近い場所にあり、電話で慌てて安否確認をした事なども思い出され、あの悪夢がふたたび起こってしまった事が悔しく、本当に強い憤りと無力感に苛まれました。

宗教の意義や定義には様々な意見があると思いますし、信仰する事で安定した心を保ち、生活を送られている方々に全く異論はありませんが、少なくとも他者の生活を脅かしたり、生命や財産を奪うような意志を持ち活動している団体には、真の教義も人を導く資格も絶対にありえません。

混迷を極める現代においても、宗教は救いを求める人々を癒やす重要な要素に位置づけられますが、その源泉は究極のホスピタリティと、慈悲深い愛情によるものでなければなりません。

私個人としては、信仰心は自分自身の内側に秘めつつ、日々の生活を粛々と重ね継続して行く事こそが修行であり、揺るぎない自信と安定した心を得られる唯一の道だと思っています。

3.19.2020