親しくさせて頂いて居る、ゲイであり漫画家でもある歌川たいじ氏の最新作です。
(御本人とパートナーであるツレちゃんは、レムリアにもいらして頂いた事もございます^ω^)
販売初日に入手致しましたが、多忙もあり・・なかなか読み進める事が出来ませんでした
いや・・
理由は、それだけではなく・・
彼にとっては初の小説でもある、この作品は、第1部と第2部に分かれており・・
この、第1部は・・
オラにとっては、本っ当~~~に
『痛かった』。
・・『イタい』じゃなくって『痛い』。
主人公は、たまみ・・と云う名の、巨デブな20歳超えたばかりの女性。
そして、實(みのる)と云う名の、たまみと同じ位の歳の巨デブな男性。
それから、彼ら彼女らを取り巻く人々。
全員がオムニバスの様に絡まり合いながら、接点があったり。
だから登場人物全員が主人公と云っても、あながち間違いではないような作りになっています。
章が細かく区切られているので、一つ一つが読みやすくはあるのですが・・
第1部は、太っていたが故に、辛い思いをして来た彼等が立ち上がるまでのプロセスだったりします。
ええ。
デブハラ(デブ・ハラスメント=太っていると云うだけで受けて来た仕打ち)のオンパレードです。
オラは、子供の頃から、決して痩せているワケではありませんでした。
高校時代で160cm60kg位。
(自衛官時代で55kg位までは絞れましたがw
2度の妊娠出産と、その後看護師になってから喘息になり、ステロイドの大量摂取により、現在の体型が出来上がってしまった・・)
高校時代・・
授業が始まってすぐ、真後ろに座って居る同級生が『何ページからだっけ?』みたいなコトを訊いて来たんで・・お節介なオラは、ちょっと後ろを振り返って、教えたコトがございました。
それを見咎めた、担任だったガリガリに痩せた化学教師が、教室中に響く大声で
『そこ!やかましいぞ!』
と、怒鳴りました。
そして、その後、もうヒトコト。
『デブ!!!』
教室内が一瞬、波を打ったようにシーンとして・・
それから、大爆笑の渦となりました。
そんな・・
自分自身でさえ忘れ封印していた記憶が掘り起こされて来るんですよ・・
読んでて自分自身、
『ああ・・同じだ。
あんな事もあった。
こんな事もあった・・』
・・みたいな。
『痛い話』が、てんこ盛りでした。
きっと執筆なさってる歌川さんの心中は、オラどころではなく地獄だったのではなかろうか?と。
(歌川氏自身、良い大人になってから122kg⇒40kgの減量に成功した経緯があり、子供時代は色々あった事を自身のブログでも書いて居られます)
けれど、第2部で彼等は頑張ります!
・・ダイエットするんじゃないですよ
『デブだって良いじゃないか!』
って、彼等の方法で!立ち上がるんですね。
・・本当に!頑張るんです!!
後半、一気に読んでしまいました・・
(本当は・・遠征に持ってって、ゆ~~っくり堪能しようと思ってたw)
所々に出て来る、ヒネリの利いたコトバ廻しが、ホンマに歌川氏らしくって。
クスッとしながら、吹き出しながら読む事が出来ました。
だから重い痛い話でも読み進められたんだと思う。
そうして・・歌川節は、最後はみんなハッピーエンドで
強くなった主人公・・いや登場人物たち
ああ・・良いなぁ・・
って。
・・・
この小説のテーマは、デブリブ。
太ってたって良いじゃないか!
ってコト。
いや、ね。
欧米には、オラ位のデブは、山程居る。
(今まで何人もの外国人やら帰国子女やらと話してて、そう云う話になったコトがある)
日本のデブヘイトは、欧米よりも根深く悪質。
アッパークラスな方々の中では、太っていると云うコトは『悪』なのかも知れない。
だって・・そう云う方々は、お金掛けれるもんねw
(だからライザップのようなぼったくりまで横行する・・つーかw)
昔の同僚に拝み倒されて、週1デイケアでナースのバイト始めてさ、
初日から
『デブは出てけ!』
・・って、認知が入ってるBBAに叫ばれ、
『でかい図体してからに!』
・・って、精神疾患のあるBBAに、関わっても居ないのにキレられ(目の端に入るだけでもムカつくらしい)
日本人のデブヘイトの根底を見てきたような気がしたからさ・・
でも、オラだけじゃなく
太っているだけで、いわれのない嫌がらせを受けて来た人達に
ダイエットしても巧くいかず、何度も挫折してきて自己嫌悪に陥っている人達に
今、何をすべきか方向性が見えなくなっているデブじゃない人達にも
こ れ 、 読 ん で 欲 し い
・・絶対、明日から自分自身に対する見方も変わると思う
密林のURL↓貼っときます^^;
http://
これ・・絶対、映画化狙ってると思うんだw
みんなで買って、映画化だ
頑張れうたさん